冤罪犠牲者の会 第1回当事者交流会のご報告

報告が遅れましたが、1月16日に第1回当事者交流会を行いました。とても有意義な時間を持てました。
当事者の会にして、発足から2年弱でようやく実現。コロナ対策と、お一人お一人の発言を大事にしたいため、少人数での開催です。
今回来てくれた方は3名、共通するのは「そもそも事件なんてない」状態から身内、あるいは知人のうその証言で冤罪になったというパターンです。お二人は不起訴ですが、お一人は公判中の大事な時期。
皆さん、なぜ自分がこんな理不尽な目に合わねばならないのかという強いお気持ちで参加してくれました。「こんな理不尽な扱いを受けた」から国賠をやりたいという方、一方で公判であるはずの証拠を開示させる方法は無いのか、という切実な訴え・・・
ここで力を発揮したのが事務局側の当事者でした。とにかく話を丁寧に聞き、自分の場合はこうだったと的確なアドバイス。冤罪犠牲者はただ助けてほしいと思っている訳ではなく、「どうしたらいいのか」を教えてほしいし、みんなどうやってきたのか、を知りたいわけです。
それと同時に、殺人のような「仰々しい」冤罪でなくとも、被害はとても大きいということ。そしてそれは膨大な冤罪被害が隠れていることを教えてくれました。そして会への要望、特に私たちが気づかないこと等教えていただきました。リアルに会って語ることがこれほど大事なのか、と思える会でした。この交流会で当会の今後進むべき方向性が見えてくるような気がしました。
かつて犯罪被害者遺族の会の運動で、遺族の裁判参加などを勝ち取り、それは結果として厳罰化の方向へ動きました。この時冤罪犠牲者の被害が可視化していたら、同時に冤罪防止のための策が講じられていたかもしれません。この学びを今後に活かして一刻も早く冤罪防止策を勝ち取りたいと思います。
最後に参加者のおひとりからいただいたメール(ご本人了承済み)を紹介します。
『楽しむというのが、どうかはわかりませんが、今日は楽しかったです。同じだ、って思える人が、冤罪犠牲者の会の事務局には多かった。事務所で話しましたが、みんなの言ってることがわかる。あったあった、やっぱりそうなんだって、ようやく仲間が見つかったとか、そう勝手に思えてしまうくらいの感覚にはなりました。呼んでいただいて、本当に有難うございました。おかげさまで、より何をすればいいのか明確になりました。是非また何度でも声はかけて頂きたいです。』
今後も不定期ですが2か月に一度くらい、体制が整えば東京以外での開催もやりたいと思います。会員ではない方のご参加もお待ちしています。