布川国賠、二審も大勝利!


茨城県利根町布川で1967年、大工の男性が殺害された「布川事件」で、再審無罪が確定した桜井昌司さん(74)が国と県に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が27日、東京高裁であった。村上正敏裁判長は一審に続き国と県の責任を認め、連帯して約7400万円を支払うよう命じた。一審では認められなかった検察官取り調べの違法性も認定した。

村上裁判長は、検察官が否認していた桜井さんに対し、虚偽の事実を告げて自白させたと指摘。客観的事実と整合しない供述を変えさせ、矛盾が生じないようにしたと認定し、「社会的相当性を逸脱して自白を強要する違法な行為だ」とした。

県警警察官の取り調べについても、ポリグラフ検査の結果など複数の虚偽内容を告げて自白を強要しており違法と判断。桜井さんが起訴され、有罪判決を受けたことについて、検察官と警察官の取り調べは「共同不法行為の関係にある」と結論付けた。

国と県は、取り調べなどに違法性はないとして請求棄却を求めていた。一審東京地裁は2019年、警察官が取り調べ段階で虚偽の目撃証言を持ち出して自白を迫ったとして県警の捜査の違法性を認定。検察官についても、弁護側が初期の捜査報告書などを開示するよう求めたのに応じなかったとし、国と県に計約7600万円の賠償を命じていた。

判決日の様子は下記でご覧になれます。
https://youtu.be/zlf-CnlZufI