本日、大崎事件と呼ばれる冤罪者の原口アヤ子さんとご家族は第4次の再審請求書を鹿児島地方裁判所に提出しました。
私たち冤罪犠牲者の会は、原口さんの無念が1日も早く晴れることを願い、同じ痛みを体験した仲間として、この再審請求を裁判所が速やかに判断して再審開始決定を出されることを求めます。
そもそも大崎事件は殺人事件ではありません。どの冤罪事件にも共通する警察の思い込みと、それに伴う初動捜査の誤り、更に検察に依る無実の証拠隠しが重なることで作られた冤罪事件です。
無実の人が無実と語り続ける困難さを知る私たちは、事件以来、一貫して無実を訴えている原口さんの行動こそが、何よりもの無実の証だと知っています。それだけではなく、原口さんと家族が殺人をした証拠が存在しないことは、これまでに弁護団が論証し尽くしています。マスコミが検証記事を書いた中で明らかにされた通りです。
先の再審請求は、最高裁判所で棄却されました。その証拠に基付かない独断と偏見に満ちた棄却判断は犯罪的であり、絶対に許されません。
裁判所までが冤罪作りに荷担する中で、この41年間、ひたすらに無実を語り続ける原口さんの胸中を考えますと、本来あるべき司法の道理と正義の声を、原口アヤ子さんの命ある間に、その意識に届いて欲しいと祈りたい思いです。
私たち冤罪犠牲者の会は、これからも原口アヤ子さん、そして、そのご家族の皆さんの無念を晴らすまで一緒に闘い続けます。
大崎事件の再審請求に対しまして、社会の皆さんのご支援を頂けますように、心からお願い致します。
2020年3月30日
冤罪犠牲者共同代表
青木恵子、藤山忠、矢田部孝司