要請書

私たち「冤罪犠牲者の会」の仲間である仲間である坂原弘さんが犯人にされてしまった日野町事件は、警察の写真偽装工作などが明らかになって大津地裁で再審開始決定がありました。

検察の控訴によって、今は高裁での審理となりましたが、なぜか担当裁判官が次々と変わることを含めて、その進展に妨害があるのではないかと疑念すら感じています。速やかに高裁でも再審開始決定を維持する判断をされますように要請します。

日野町事件の有罪判決は、そもそも間違いでした。担当裁判官が同期の検察官に秘かに訴因変更を促し、その変更によって犯行時間等を特定しないままでの有罪判決が出されました。同期検察官と秘かに気脈を通じた法廷外の行動などが許され、見逃されるからこそ、真実を蔑ろにした冤罪が生まれるのだと私たちをそれぞれの冤罪体験を通じて知っています。坪井裕子判事が、その非行を責められもせずに裁判官職でいることに、私たちは激しい憤りを感じてもいます。

坂原弘さんを犯人とした日野町事件は警察による捏造です。それは大津地裁での証拠開示によって、もはや明白なはずです。もし阪原弘さんの金庫投棄現場検証調書にある写真の入れ替え工作が弁護団によってなされたことならば、果たして高裁での審理は、このような長時間を要するでしょうか。

たちどころに棄却でしょう。有無を言わせずに再審請求など、終わりになっているはずです。もちろん、棄却されて当然です。事実を歪める証拠の捏造、改ざん工作が許されては、そもそも裁判の公正などは望むべくもありません。もし、偽造や改ざんがなされたならば、その行為は犯罪として裁かれるべきなのです。

しかし、ことが警察や検察の行為となりますと、なぜか裁判所は寛容であり、目を伏せます。

私たちは、そのような優柔不断な裁判所こそ、警察と検察に不正行為を行わせ。冤罪を作らせていると思っています。今、日野町事件で貴法廷が成すべきことは滋賀県警と検察が成した裁判を欺く行為を指弾することです。審理に時間をかけることではありません。

冤罪は裁判所も共犯者として作ることを忘れないでください。

私たちは貴法廷が、速やかに審理を進められて、一日も早く阪原弘さんの無念を晴らし、家族に安らぎとなる再審開始決定判断をして頂きたいと、心から願っています。

２０２１年１０月２７日
冤罪犠牲者の会一同

大阪高裁刑事３部御中